どうも、法人1期目のハシケン(@conteanime)です。
当サイトの記事は2019年内まで個人事業主として活動していた時期に書いていたものも多くあるので、著者の肩書き等の違いについてはあらかじめご了承下さい。
プレゼン、してますか?
・・・とか言ってる自分は、数える程しかプレゼンしたことありません。

ただ、個人で事業を立ち上げようとなると事業の計画を話すプレゼンというものをやる機会が巡ってくるわけです。
事業計画書について話したり、支援を求めて話したり・・・新しいことを始めようとすると一人だけでは無理な部分があるのでできるだけ多くの人に情報を伝えて意見を伺いながら作成した計画を適宜ブラッシュアップしていく―――という必要が出てくるわけです。
これを読んでる人の中にはプレゼンをこれまでしたことがなくて今度初めてやることになった・・・という人もいるかと思います。そういう人に向けて、えらそうに【秘策】をさずけたいと思います。
もちろん別に講釈たれるほどの者ではないんですが、少ない機会にも関わらず結構な重鎮の前で話す機会もありましたので、そういう状況を乗り切った方法は参考になるかなと思った次第です。
【準備編】
メインテーマ
まずは書くべきことを固めることから始めましょう。もちろんプレゼンごとにまったく変わってきますが、
・何を誰にどういう目的で話すのか?
・自分は何をするべきなのか?
・聞き手から何を求められているのか?
ざっくりとでも、ここらを自覚して進めていきましょう。
そうしないと、話自体あっち行ってこっち行って・・・となります。散漫な話ほど、聞いてて辛いものはありません。
一つの軸を決めて、そこを説明するための枝葉として各資料があるんだと考えましょう。
パワーポイント
資料集めが終わったらおそらく殆どの方がパワーポイントで資料を作成すると思います。あまり触ったことがない人は、基礎からわかる!パソコン入門・再入門というサイトがおすすめです。自分も全然わかりませんでしたが、ここを参考に使えるようになりました。
余談になりますが最近では、パワーポイント使用を禁止する会社が増えている理由・・・なんてのも見かけます。Amazonの社長さんも言ってたとかで一時期話題になっていました。実際、作り込むとキリないですし程々のところで止める必要はあるでしょうがとりあえず使えるようになって損はないでしょう。
ただよく言われるように、資料を作ることがミッションではなくプレゼンをすることがミッションなんだ・・・ということは忘れないようにしましょう。派手にできる機能があって使いたくなりますが、やりすぎると逆効果です。
最終的にそれがプレゼンの役に立っているか邪魔になっているか判断して、後者ならスパっと切りましょう。
資料内容の密度
資料の密度や話す人のスピードなど様々な要素は絡むと思いますが、概算で1ページ1分が簡単な目安になるかと思います。そこを基準として、自分は早く喋るのか、ゆっくりしゃべるのか、頁内で言いたいことはどのくらいか・・・など考えつつ調整しましょう。
基本的には、書かれてる文量は少ないほうがいいと思います。スライドは何枚使ってもいいので1ページ内に資料を詰め込みすぎたりはするなという意見もよく目にしました。
ついついレイアウト等見栄えも気にしつつ、あれもこれもいれたいなどと欲張ってしまいますが結果見にくいものが仕上がります。
ただ、惹きこむためにページ内にワンフレーズだけ書いて煽る手法は個人的には見ててあまり興味を覚えなかったことが多いです。好みの問題かもしれませんが、好きか嫌いかで言うと大っ嫌いです(笑
それを準備してる時の事を考えると、冷めちゃうんですよね。脚本が過ぎると言うか、狙い過ぎがバレると痛いので演出には十分注意が必要です(・・・自戒も込めて?)
ギャラリーに興味を持ってもらうためのテクニックが色々ありますが、付け焼刃はヤケドのもとですので無理せず自分らしくやることを考えましょう。そのうえで、やってみたいことをちょっとずつ試してみてはどうでしょうか。
人柄はプレゼンに出ます、着飾ってもバレるのであれば素っ裸で臨む方がよほどマシです。
資料の密度に関しては、【練習編】で絞り込んでいきますんでこの段階ではまだごちゃごちゃしていても大丈夫です。後から付け足すよりは、最初に必要そうなものを出し切って削っていくほうが作業として楽ですしね。
【練習編】
何度も見返して資料が大体出来たなと思ったら、あとは練習あるのみです。
実際に声を出していくことで初めて見えてくることは非常に多いです。それを踏まえて随時ブラッシュアップしていきましょう。
まず3回
まず規定の時間内に収まるのか、各ページに対して自分が何を話すのか、具体的内容を固めていくことから始まると思います。通しで一回終わるごとに細部を調整し、不要な所はガンガン削りましょう。
削ったほうがいいか悩む場合は、とりあえずそのスライドは保留扱いで資料の末尾にひとまとめにしておいてもいいかもしれません。(表示しないというのもOKです。)
多分三回ほどやれば、いいとこダメなところが見えてくると思います。それを踏まえて更に磨きをかけていきましょう。
次に5回
全体が見えたら、今度はそれぞれのページにどのくらい時間をかけるか詳細なところを詰めていきましょう。
今のパワーポイントには発信者ビューという心強いものが付いています。これに慣れると、無しには戻れないレベルです 功罪あるとは思いますが、使えるものは使っちゃいましょう。
すべて記憶して暗唱するルールのプレゼン大会ならともかく、そうでない場であればあくまでも読み手の心に話したい内容を届けることが重要なはずです。そのための手段はなんでも用いるべきです。カッコつける必要はありません。
たとえば、それぞれの先頭に「ここではこのくらいの時間になる前に終わるように」という意味で目安の時間を振っておくのはかなり有効な手段です。
どうしても長丁場ですと、一個がずれるとほかにも影響が及んできてそれが積み重なって焦ってグダグダに・・・という悪循環が起こりがちです。ですが、このように細かい時間を振ってあれば指針にもなり、その時間までに終わっていないから次はこのくらい縮めようと微調整出来ます。時間の決まってるプレゼンではこのような本番内での作業が必須だと思います。
どうすれば気持ちの余裕を持てるのか、そのための手段を講じるのは何においても非常に有効です。
さらに5回
割合が決まったら、今度は話の起伏に目を向けていきましょう。緩急をつけるというやつですね、リズムというのはとても大事です。
話を聞いてる側は、基本的に眠くなりがちです。自分の話で相手を眠らせるというのはなかなかに辛いものです(苦笑 そうならないためにも、盛り上げるところとそうでないとこの差を明確にしていきましょう。
どちらか一方により過ぎると、冗長になりがちです。起承転結という感じでやれたらいいかもしれませんが、そこまでいかないにしても山や谷となるべきページを意識して詰めていきましょう。併せて、スライドの前後を入れ替えたりと調整をしていきましょう。
ここらで小ネタをひとつまみ
ここまで来るとだいぶ形は出来上がってきてると思います。練習も数をこなしたことで気持ちに余裕が出てきたんじゃないでしょうか。そこで一度頭を休ませて、次のことに目線を向けてみましょう。
ギャラリーの人たちの共通点はなんだろう・・・?
くる人がどんな人たちか、そこには何かしらの共通点があるはずです。
・会社の人なのか、
・とある団体の人なのか、
・一つの趣味で繋がる人々なのか、
その人たちを対象に多く通じるネタはなんだろう?と考えましょう。
山・谷ともつながることですが、多くの人に分かりやすい小ネタを話の合間にバランス良く挟むことは緩急の面でも非常に有効です。
話を聞いてくれている人たちに楽しんでもらおうとする姿勢は、絶対に忘れちゃいけない部分です。かたっくるしい題材をかたっくるしく話せなんてルールはありません。
わかりやすいように、楽しく、聞きやすくお届けするのがプレゼンする側の役目のはずです。
誰も暇じゃないんです、ワザワザ貴重な時間使って聞いてくれてるんです。だったら、少しでもユーモアを交えてその疲れを取ってあげましょう。それがせめてものご恩返しだと思います。
・・・ですが、しょっぱなの場も暖まっていないうちから小ネタを投入するとろくなことになりません。ある程度あったまったくらい、全体の3分の1が終わった頃からちょっとずつ入れていくのがいいでしょう。でないと上っ滑りすることが非常に多いです。
ギャラリーも小ネタを聞いて笑っていいのかそうでないのか、判断つかないうちに投入するのは返り血を浴びることが多いです。
もう一つ注意点としては、内輪ネタになりすぎないことですね。その場にいる人の共通項であり、なるべく最大限に届く題材をつかってちょいちょいとアクセント的に挟んでいくのがいいと思います。
やりすぎは禁物ですので、くれぐれもお気をつけください。
最後に7回!
・・・ここまできてなんですが、数は人ぞれぞれの目安と思って下さい(笑 ただこのくらいやっとけば練習の中でいろいろな間違いを経験してきた分、状況ごとの軌道修正なんかもある程度シミュレートできてると思います。それが一番大事です。
プレゼンという独特な状況下では緊張のせいで思わぬことを口走りします。
ふとした時に頭が真っ白になり、練習時には考えてなかったような説明で巻き返そうとして内容がわけわからんほうに延々転がっていく・・・なんてこともあると思います。
そういった時に対応するには、練習で数をこなしておくしかないでしょう。変なことを言った時にどう軌道修正するかも試しておけますし、何よりも話すリズムが頭に口に体に刻まれていきます。
こういう方向に行ったらまずいな・・・みたいなものも経験しておけると反面教師に使えて有効です。
―――ひとつ、大事なことを忘れていました。
最後の7回に関してはなるべく本番の状況に近づけるために、立ってマイク的なものを持って身振り手振りもつけて行いましょう。
この場面ではこのような動き・・・というのは大体でいいですが、一回やっておくとなんとなく残り本番での余裕に大きく繋がります。当日スーツならば、スーツでやることも効果的です。
直前まで何度でも
ここまでやればほぼ大丈夫だとは思いますが、時間ある限り反復しましょう。練習の数に当日のプレゼンの出来はかなり比例するはずです。
これ以上やってももう変わらないかな、と思える瞬間がやがて訪れます。そうなったら大丈夫です。
絶対、うまくいきます。
【本番編】
いるもの、いらないもの
パワポ資料の入った自分のPCを持ち込む状況が多いと思います。その際ありがちなのは、備え付けの端子に合わず別のPCにデータだけ移して行う・・・ということです。自分が過去に経験しました;
結局人のPC借りてデータをUSBで移してプレゼンしましたが、・・・やっぱりどうしたってちょっとペース崩れちゃいますよね。そうならないためにも、マイPC持ち込む場合はしっかり端子見て何でもどこでも対応できるようにしておきましょう。そうすることで気持ちにも余裕が生まれるはずです。
現場で落ち着くためには
プレゼン前PC繋げてるとき、こちらの事を気にもかけずギャラリーが気楽にざわざわしているあの何とも言えない感じってなんでしょう・・・。
なんで自分がこんな大勢の前に立って喋るんだ、と笑えそうになれたらきっとあなたの勝ちです。
緊張時はお客さんをジャガイモだと思えばいい、なんて言いますがいざそんな状況下でジャガイモに思えたためしなんてこれまで一度としてないわけです。
だったらいっそ、このシュールな環境を一歩引いて眺めるクセをつけてみるのはどうでしょうか?
「な~んで俺がこんなことやってるんだろうなあ??」みたいな感じです。
そうすることでちょっと冷静になれたりするものです。
一人称視点のFPSに入り込み過ぎるから緊張するんです、少し距離を置いた三人称視点のTPSに意図的に変えてみましょう。
そんなこと出来ないよと決めつけず、意識するだけでも変わりますよ。
自分のペースではじめよう
ルールは場によって様々だと思います。何が何でも、何分何秒を時計が刻んだら開始・・・なんてルールもあるかもしれませんが、基本的にはプレゼンする人が喋り出してから時間のカウントは始まるのではないかと思います。
であれば、焦らずに自分の間で話し始めましょう。
・ちゃんと準備は出来てるか、
・自分用のストップウォッチはあるか、
・操作にマウスを使うならいい位置に置いてあるか、
・音を出すなら音量は大丈夫か、
・発信者ビューは表示されているか、
・スクリーンに発信者ビューが映っていたりしないか、
事前に自分の中で重要なチェックポイントは練られてると思いますので、確認してから開始するのがいいと思います。
とにかく落ち着いて自分の間合いで始める事です。あなたのステージなんですから、誰に遠慮する必要もありません。やりやすいようにやりましょう。
話す速度
プレゼンは実際緊張します。中には全くしない人もまれにいますが、んなもなぁ一種のモンスターです。比較するだけ無駄です。
緊張しつつ話すと、どうしても喋る速度が上がることが多いですよね。人前で話すときの緊張を克服するための具体的ステップと戦略にも書いてますが、自分も早くなりがちな方です。
上でも書きましたがひとまず、状況を冷静にとらえましょう。そして、なぜ自分がこんなところで人前に出て話すのか?その状態を逆に面白く感じられるようになったらしめたものです。一周回って面白くなってくるということがありますが、早口になってるなというのもどこかに冷静な自分の神視点を置いてみることで回避できると思います。
ぜひ、意識してみてください。
相槌(あいづち)役を探せ!
プレゼン中は手元のPC画面ばかり見るのではなく、必ずギャラリーの方にもちょこちょこ目線を向けましょう。そうすることで話し手の余裕が伝わりますし、自然と聞き手側も自分に向かって話しかけられていると勝手に思ってくれます。
そんな中で、こちらの話にしっかりとした相槌を打ってくれる人というのが一人は見つかるはずです。見つかったらしめたものです。話しながら内容や目線に困った時はその人に頼りましょう。
―――その人はきっと相槌をくれるでしょう。
そうしたらあなたはまた自信をもって、話を続けられるでしょう。ギャラリーは敵ではありません、味方に出来る人は使いましょう。
もちろん一部、一切相槌打たない人というのも中にはいます。そういう人にはその後目線をくれてやらなきゃいいんです。他に対象はいくらでもいるんですから、合わない人は気にしない事です。
さいごに、
自分もまだまだ数えるほどしか経験ないですが、朝礼でやらされるスピーチなどよりはプレゼンの方が全然好きです。しっかりシミュレーションして、組み立てて臨めますからね。
準備をしっかりしたかどうかで結果は九割決まってくるでしょう。
あとはとにかく噛み砕いて、誰でもわかるように、ウチウチでない場所ならば専門用語を使いすぎず、誰にでも届くくらいのものを目指すのが肝なのかなと思います。